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【GAFA現役ソフトウェアエンジニアから後輩たちへ Vol.1】Googleは“おもしろさ”で、Appleは“エコシステム”で決める?

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働く側から見るGAFAとは?

外資就活ドットコムのコラム読者の皆さん、はじめまして。J.Kです。外資就活ドットコムの相談室で回答者としても投稿しています。

私は現在“GAFA”と呼ばれる企業の中の一社でソフトウェアエンジニアとして働いています。

これらの企業についての情報は、ニュースや各企業の説明会などを通じて皆さんにも届けられていると思います。しかし、これらの企業のソフトウェアエンジニアが日々どのように働いているかといった職種を限定した情報はまだまだ少ないのではないでしょうか。

このコラムでは、これらの企業のソフトウェアエンジニアの働き方やキャリアパス、実際に毎日どのように働いているのかについて、皆さんが将来を具体的に考える上で役に立つ情報をお伝えしたいと思います。

初回の今回は、働く側から見るGAFAについてお届けします。

<筆者プロフィール>
J.K
東京大学大学院情報理工学系研究科修了。修士1年の夏に米大手IT企業のインターンシップでソフトウェアエンジニアとして勤務。大学院修了後同社に入社、ソフトウェアの研究・開発を行う。約3年間勤務の後、GAFAの内の一社へ転職。現在は主にNLP(Natural Language Processing)に関連したソフトウェア・サービスの研究・開発を行う。
▶外資就活相談室:J.Kの相談室
▶Twitter:@J_K_AMA

 

“GAFA”って、USでは使わない!?

既に一般にも広がった感のある“GAFA”という括りですが、一度再確認しておきましょう。

GAFAはGoogle、Amazon / Apple、Facebookの頭文字で、日本ではいわゆる“アメリカ巨大外資系IT企業”を指す単語として使われています。またこれに現時点(2019年6月)で時価総額世界トップのMicrosoftを加えたGAFAMといった呼び方もあるようです。

この単語ですが、日本では(特にインターネット上では)よく使われており私も使うことがあるのですが、USではあまり使われていません。英語版WikipediaではGAFAのページはBig Four tech companiesのそれにリダイレクトされています。

2017年頃にはFANG / FAANGというFacebook、Apple、Amazon、Netflix、Googleの頭文字を取った呼称がニュースなどで用いられています。これは英語版Wikipediaにも記事があり、現在でも見かけることがあります。

日本ではまとめて語られることの多いこれらの企業ですが、実際には当然共通する部分とそうでない部分が存在します。

なお、本記事内ではよく用いられているGAFAという表記を用いますが、特にMicrosoftを除く意図はありませんし、逆に必ずしもMicrosoftを含めた5社のみに限定することでもありません。

 

働く側にとってインパクトの大きい、GAFAの共通点と相違点

共通していること:「世界規模」「ソフトウェア」

今回は、共通している部分として2点、
・世界規模で活動しているUSの企業であるということ
・ソフトウェアやそれを用いたハードウェア、サービスを提供しているということ

に着目してみましょう。

◆世界規模で活動しているUSの企業であるということ

これは元々そういった企業を集めて呼称しているので当たり前といえば当たり前なのですが、働く側からするとどんな意味があるのか考えてみましょう。

まず第一に働いている人々、場所の多様性があります。

これらの企業は世界各国にオフィスがあり、それぞれのオフィスに様々な目的のチームがあります。必ずしもA国にあるオフィスがA国のカスタマーのための仕事をしているという訳ではなく、企業や組織によっては“このサービスはB国オフィスのみで開発し、世界中にリリースする”という場合や“このサービスを開発しているチームはC、D、E国の複数拠点にまたがる”という場合など様々です。

社内での異動などにより2か国以上で働いた経験を持つ人も少なくありませんし、やりたいサービスがあるからそのチームがあるオフィスに異動する人や、他の国で働いてみたいといった理由で場所からチームを選ぶ人などいろいろな人がいます。

次に、GAFA間での人材の流動性が高いという点があります。

地理的な要因として本社がUSの西海岸に集中しているという点と、ビジネスに共通する領域が大きいという点があり、中には出て行ってまた戻ってくる人もいて、ブーメランと呼ばれています。特に本社の近いAmazonとMicrosoftの間、GoogleとApple、Facebookの間では行ったり来たりが多いと聞きます。

また、どの企業もソフトウェアやそれを動かすハードウェアを提供するビジネスを行っており、基礎的な部分では知識や経験が有効活用しやすいのも1つの要因でしょう。

次はこの共通するビジネス領域について見てみましょう。

◆ソフトウェアやそれを用いたサービスを提供しているということ

皆さんも日々利用していると思いますが、これらの会社は多かれ少なかれソフトウェアやそれを用いたサービスを提供するビジネスを行っています。そのため、ソフトウェア開発に関連した職種の人が従業員の多くを占めるというのがGAFAに共通する特徴であるといえます。

企業によってタイトルは異なりますが、おおまかに、
・ソフトウェア / ハードウェア開発者(Software Development Engineer、Device Engineerなど)
・プログラムマネージャー、プロダクトマネージャー(PM、Technical PMなど)
・研究職(Data Scientist、Research Scientist、Applied Scientistなど)
・チームマネージャー(Software Development Manager、Tech Leadなど)

などの職種があります。

これらの職種については作っているものは違っていても、技術トレンドや、ある企業が新しいことを発表してそれを取り入れようとする動き、企業を移る人たちによって少しずつ似た働き方や開発手法、語彙を使うことが多いように思います。

 

共通していないこと:「ビジネスの主戦場」「新規参入領域の決定法」

では、反対にGAFAの中で共通していないことにはどんなものがあるでしょうか。

冒頭で述べた通り、USではGAFAという呼称はあまり使われておらず、自社のこと含めGAFAと総称することもあまりないと思います。私も一括りにするには違いが大きすぎるのではないかと思いますが、これにはどんな理由があるのでしょうか。

◆ビジネス領域とそれに付随する技術領域の違い

まず第一に主戦場としているビジネス領域がそれぞれ異なるから、という点があります。

先ほど“ソフトウェアやそれを用いたサービスを提供しているということ”を共通している点として挙げましたが、これは非常に広い領域を指していることに注意が必要です。また、それぞれの企業がその領域だけで活動しているわけではなく、ソフトウェアを用いて何をしているのかが異なるのです。

例えば、こちらの記事にそれぞれの企業の売上の分野ごとの内訳がまとめられています。

最大のセグメントだけ見るとGoogleとFacebookは広告企業ですし、Appleはハードウェア企業、Amazonは小売企業、Microsoftはソフトウェア/クラウドの企業ということになります。また、クラウドサービスを提供しているという点ではAmazon、Google、Microsoftが大きな提供元ですし、ゲーム用コンソールという分野ではMicrosoftとGoogle、VRも含めればFacebookも参入しているなど、様々な面で色々な違いが見えてきます。

この理由から、GAFAと一括りで語られるとそうはいってもやってることは割と違うんだけどなぁ、という気分になります。

これは働く側からすると比較的大きな違いです。自分の興味のある分野にその企業が参入していない場合は、そこでその仕事ができる可能性は既に参入している企業と比較して低くなります。キャリアの浅い段階でとにかくソフトウェア開発がしたい、という場合にはどこの企業でもできると思いますが、時間が経ち、より細かなやりたいことが見えてくると、自然とGAFAの中でも働きたい企業が絞られてくるということは十分考えられます。

◆新規参入するビジネス領域の決定方法の違い

次に、新しく参入するビジネス領域の決め方にも企業ごとの違いがあると思います。

これは既に参入している分野との相乗効果を考えると当たり前ではあるのですが、例えばGoogleは「GoogleX」に見られるように科学的、技術的にこんな新しい、おもしろいものが作れたよ、という出発点からどのようにそれをサービスにしていくかという方法を取っているように見えますし、Appleはハードウェアから、Microsoftはソフトウェアから自社のエコシステムにユーザーを取り込んでいくような方法を取っているように見えます。

これは就職や転職の際には考慮しておくとよい点の一つです。なぜなら、自分が応募しようとしているチームがどのプロダクトのチームなのか、そのプロダクトは応募先の企業にとってどのような位置付けなのかによって仕事の内容が変わってくる可能性があるからです。

例えば、比較的歴史のある領域であれば新機能を加える際に既存のコードとの互換性を考えたり、リファクタする(ソフトウェアの動作はそのままに、構造を改善する)といった仕事があるかもしれません。そうでない新しい領域ではどの技術を使うかの選定や、チームを作ることそのものが課題になるかもしれません。

仕事の内容は最後は所属チームによるので必ずしも当てはまる訳ではありませんが、こういった点を考えておくと面接の際に質問する材料になります。

このように、GAFAの中でも細かく見るとビジネスをしている領域は異なりますし、どういったアプローチで次の領域を探っていくかという視点から見ても違いがあると言えるのではないでしょうか。

 

エンジニアに関する日本語の情報充実に向けて

本記事ではGAFAと呼ばれている企業の中で共通する部分と異なる部分を見てきました。

いままでなんとなくUSのIT系大企業という括りであったのが、少し具体的にそれぞれの想像するきっかけになればうれしいです。

これらの企業の、特に技術者としての実際の仕事やキャリアパスなどについてはまだまだ日本語の情報が多いとはいえない状況にあると思っています。これからも少しずつこのコラムを通して皆さんが進路を考えるにあたってこんな仕事、働き方があるんだということを知る手伝いができるとよいと思っています。

次回以降、ソフトウェアエンジニアの仕事内容と各社における違い、エンジニアの多様な職種とそれぞれに向いている人の特徴などをお伝えしていきます。

もっと具体的にこれが知りたい、という点がある場合は相談室もご利用下さい。


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