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【フェルミ推定演習01】日本国内にあるPCの数を求めよ

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外資系志望の就活生が、就職活動の最初に挑むこととなるのがサマーインターンです。

その選考対策で重要なものの一つが、コンサルのケース面接やグループディスカッションなどで登場するフェルミ推定。

そこで、今回は、フェルミ推定の練習となる問題を出題します。早速問題を見てみましょう。

問題:日本国内にあるPCの数を求めよ。

よく聞かれる質問の1つだと思います。みなさん紙と鉛筆を用意して考えてみましょう。

余談ですが、時間を決めて解くことが大事です。

フェルミ推定だけに30分まるまる使えることもありますし、30分のGDの最初の5分でざっくりと出さないといけない時もあります。同じ問題でも制限時間が違えばアプローチの仕方も変わってきます。

是非様々な時間でトライしてみましょう。

そもそもフェルミ推定の意義って?

フェルミ推定とは調べても出てこない数字を精度よく推定することです。

この背景として、世の数字は関連しあっているという前提があり、その「関連性の裏にある論理」と「結果を最も左右する数字」が何かを思考する過程で地頭力の測定にそこそこ使えるのではないのかと言われています。

つまり、フェルミ推定を課す目的は論理力とセンス(=経験の蓄積)を測定することです。

フェルミ推定においては数字と数字の間にある関連性(相関や閾値など)を考える姿を自分の回答に込めることが何よりの「肝」となります。

「なんとなく(聞いた・見たことがあるから)、ここの数字はこのくらいで、だいたいそのうちのこれくらいの割合が〜」というのはあまりよろしくなく、知識をいくら披露しようが全く評価されないということです。

もちろん、その結果としての推定値が実際の値に近いとなお良いです。

結果となる値は評価者にとってどうでもいいのですが、ケタがずれていたりする場合はさすがに論理に対する思考力が不足しているのではと思われても仕方ないでしょう。

よりよい推定をするには

今回事前に問題をメルマガにて配信して回答を募集しました。

寄せられた回答を見ていて「こんなことに留意するとよりよくなるのでは」と思った点を主なものから3つほど挙げだします。

その3つとは、

・話の構成は、結論→話の全体像→各部、の流れにすること
・仮説に基づいた計算式をたてること
・論点(=結果を左右する数字)を計算式に組み込むこと

です。

話の構成は、結論→話の全体像→各部、の流れにする

フェルミ推定を出すような企業は非常に効率を意識して仕事をされています。

ですからそんな読み手に自身の回答を読ませる際には、お作法として相手の脳内CPUを極力使わせない文章にしましょう。

具体的には本問題だと、

結論=推定値、全体像=計算式、
各部=各項間の関連性や、各項にあてた数字自身それぞれの根拠となる仮説

を指します。

今回頂いた回答の中では、
「日本国内にあるコンピュータの総数は大きく分けて個人使用目的と業務目的の二つがあると思うので(中略)、
つまり(((1億2000万÷4+1億2000万÷2))÷2)+(1億2000万÷2+1億2000万÷4)、で出ると思われます。」
というものがありました。

・結論=数字を明らかにする
・それを最初に述べる

ことで、読み手は「はいはいなるほど。その理由は?」と次に何に注目しながら読めばいいかがはっきりとした状態で読み進められて親切です。

仮説に基づいた計算式をたてる

ここがフェルミ推定問題の一つ目の肝になります。「なんとなく立式」はせずに立式の根拠をはっきりと意識する。

具体的には、本問だと、ほとんどの回答が人口ピラミッドからなんらかの特性をもつ層の人口数を出して推定値を出していましたが、そこに意図があるかが重要です。

「私は議論の起点として人口ピラミッドから始めるべきと思った理由は仮説として◯◯」といえるような立式をしましょう。字数の都合で書けなくとも聞かれたら応えられるように意識してください。

なんとなくフェルミ推定の教科書に人口ピラミッドがあったから、というのは「知識を披露」しているだけで評価されません。

オリジナリティを求めているわけではないですが、センスある分解軸を見せるポイントですので最大限活用してください。

論点(=結果を左右する数字)を計算式に組み込む

フェルミ推定の2つ目の肝ですが、これが何より重要です。肝of the 肝。本問だと、PC台数を推定する上で最も重要な要素は何だろうとまず考えてみます。

PC利用シーンを考えてみると以前は持ち運びができず机とセットでした。

よってPC台数を推定するには机の数を推定するのと似たアプローチで考え、机を買うのは個人というより世帯または法人として、その「組織数」を算出しにいく〜というのが需要視点の計算方法の一例になります。

ただ、近年では持ち運びも出来る上にPC用途がエンタメに拡大しているので、PC台数を左右する数字も変わってきています。ぜひ「では今は」どうなるか考えてみましょう。

回答例

以上をふまえた回答例を挙げておきます。1つの参考にしてください。

********************************

日本国内にあるPCの数は9800万台となり、1億台弱と推定できた。
まず計算過程を記す

日本国内にあるPCの数
=個人所有のPC+非個人所有のPC
=①(個人年代別所有台数の合計)+②(企業所有台数)+③(学校所有台数)

①=(年代別人口×PC所有率×1人あたりのPC所有台数、の合計)
=(年代別人口×PC所有率×1人あたりのPC所有台数(~10歳))
+(年代別人口×PC所有率×1人あたりのPC所有台数(10~20歳))
+(年代別人口×PC所有率×1人あたりのPC所有台数(20~40歳))
+(年代別人口×PC所有率×1人あたりのPC所有台数(40~60歳))
+(年代別人口×PC所有率×1人あたりのPC所有台数(60歳~))
=1200万×10%×1.0+1200万×50%×1.0+3600万×80%×1.1
+3600万×60%×1.1+2400万×20%×1.0
≒6700万台

②=(第二次産業人口×PC所有率)+(第三次産業人口×PC所有率)
=(労働人口×第二次産業人口比率×PC所有率)
+(労働人口×第三次産業人口比率×PC所有率)
=((20~60歳男性人口×労働率+20~60歳女性人口×労働率)
×第二次産業人口比率×PC所有率)
+((20~60歳男性人口×労働率+20~60歳女性人口×労働率)
×第三次産業人口比率×PC所有率)
=(3600万×100%+3600万×67%)×20%×30%
+(3600万×100%+3600万×67%)×70%×60%
≒2900万台

③=(小学校の数×1校あたりのPC数)
+(中学校の数×1校あたりのPC数)
+(高校の数×1校あたりのPC数)
+(大学の数×1校あたりのPC数)
=(7~12歳の人口÷1校あたりの生徒数×1校あたりのPC数)
+(13~15歳の人口÷1校あたりの生徒数×1校あたりのPC数)
+(16~18歳の人口÷1校あたりの生徒数×1校あたりのPC数)
+(19~22歳の人口×大学進学率÷1校あたりの生徒数×1校あたりのPC数)
=720万÷600×50+360万÷300×50+360万÷600×50+600万×70%÷4000×500
≒200万台

以上の結果から、

日本国内にあるPCの数
=個人所有のPC+非個人所有のPC
=①(個人年代別所有台数の合計)+②(企業所有台数)+③(学校所有台数)
=6700万+2900万+200万
≒9800万台

以下考えた過程を記す。

前提条件としてPCはデスクトップ型またはノートパソコンとし、タブレットやスマートフォンは含まれないとする。また現在実際に使われているもののみを考えた。

つまり、家電量販店等で売られているものは考えない物とした。

まず、個人所有と企業所有、学校所有のような分け方をした理由としては、自分がどのようなPCを使用するかについて考えてみたところ、

・自分の所有するPC
・大学であるPC
・バイト先で使用するPC

となったことから、大きく個人所有とそれ以外のものに大別され、個人以外の所有者としては企業と学校が適切であろうと考えたからである。

以下①個人②企業③学校がそれぞれ所有する物それぞれについて求めることにする。

①個人所有のPCについて、年齢別に所有率で分けて考えたのは小学生までや高齢者はあまりもたないなどPCは年齢により持つ、持たないが大きく別れる物だからである。

今回はまだあまり自分のPCを持っていないだろう10歳まで、
徐々に持ち始める10~20歳、
ほとんどの人が持つだろう20~40歳、
家族で共有する場合の増える40~60歳、
世代的にあまりPCに慣れていない60歳~に分けた。

以上を踏まえて各年代における所有率を以下のように仮定した。

年代 所有率
0~10 10%
10~20 50%
20~40 80%
40~60 60%
60~ 20%

また、年代別の人口は日本の人口を1億2000万人、そして0~20,20~40,40~60,60~歳の人口比率を20%,30%,30%,20%として求めた。

最後に、1人あたりの所有台数について20~40,40~60歳の年代のみ1.1台、それ以外は1.0台と仮定した。

20~60歳では、10人に1人の計算でPCを2台所有している計算で、これはPCが趣味で複数持っている人や自営業等で仕事用のPCと分けている人がいることを想定した結果である。

②企業の所有するPCの数は産業別に差が大きいと考えられたので産業別に分けて考えた。

しかし第一次産業は自営業とみなし、個人所有のPCとして計算しているのでここでは除外した。

ここで労働者の年代を簡単のため20~60歳、男女比1:1でさらに女性の1/3が専業主婦、産業別人口比率を1次:2次:3次=1:2:7と仮定することで産業別に人口を求めた。

また、所有率は、第二次産業は作業員等も多く第三次産業よりも低くなると考えられるので第二次産業で30%、第三次産業で60%と仮定した。

③学校の数は

学生人口÷1校当たりの生徒数で求まる。

1学年あたりの人数は実感ベースで小学校中学校は平均で3クラスほどなので100人、高校ではそれまでよりも人数が増えるので200人、そして大学では大学進学率を70%、1学年1000人と仮定した。

また、PCは、小中高校はパソコン室のような教室に、大学には図書館や情報系の建物等にあることから1校当たりのPC数を小中高で50、大学で500とした。

以上を踏まえて①〜③を計算することで日本国内にあるPCの数は9800万台と推定した。

おわりに

いかがでしたでしょうか。偉そうなことをいいましたが実際理由付けをするのが難しい(完全に実感ベースのように)ものもあります。

しかし粘り強く考える癖をつけてそれを少しでも減らせられればさらに良い回答になるでしょう。

最初は難しいかもしれませんが慣れれば意外とどんなものの数字でも計算出来るようになります。ちょっとでも多くの時間を割いて数をこなしましょう。

他にもこういう問題が解きたい!等のご要望やご意見等ありましたら、Twitterアカウント@gaishishukatsuまで是非是非お寄せください。

それでは次回の問題もお楽しみに^^

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