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金のためにどこまで働く?元外銀バンカー3人の悲劇

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名門投資銀行での過労死

2013年8月のこと。名門投資銀行であるバンク・オブ・アメリカ・メリルリンチのロンドン・オフィスで夏季研修インターンとして働いていた学生が亡くなったニュースが世界を駆け巡りました。報道によると、亡くなった学生は死亡するまでの3日間毎朝6時まで働きづめの状態だったそうです。
(参考記事:Bank of America Merrill Lynch intern Moritz Erhardt found dead after working long hours

以前から金融業界、特に投資銀行でM&Aや株式債券の引き受けを行う投資銀行部門(いわゆるIBD)における常軌を逸した激務は問題視されてきましたが、この若者の死は金融の世界における労働のあり方に対して改めて疑問を投げかける形となりました。

今回は、海外の記事から投資銀行の悲惨な労働環境を身をもって体験した3人の元社員たちの体験談をBBCニュースの記事引用からご紹介したいと思います。

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第一の犠牲者:帰れない、終わらない・・・

我々は面接で「どれくらいまで働けるか?」「自分から望んで深夜遅くまで残業したいか?」ということを聞きます。そうした場合に、我々の望むただ一つの答えというのは「必要とされるだけ、いくらでも」というものです。

しかしながら、その言葉の意味が本当にわかるのは、働き出して一日目、デスクに座り、そして、時計を見た時なのです。

時計は21時、誰も帰ることなどありません。22時、23時、0時と時計が進む。まだ全員がそこにいます。我々は仕事が終わるまでオフィスに残り、働くように指示されています。

しかし、問題は仕事が常に発生し続けるということなのです。

私がインターンとして働いていた頃、私は9時に仕事を始め、次の日の朝の5時か6時まで働き、それから帰宅して短時間でシャワーを済ませ、すぐにオフィスに戻り、そしてまた働き始める、という生活を送っていました。

そして、私が本当に奇怪だと思ったことは、私たちはただのインターンに過ぎず、職務上は全く使い物にならないということなのです。

何ら利益を生み出せるわけではなく、実際に何ら価値のあることをしているわけでもなく、ただそこに座っているだけです。

しかし、他の全員が残って働いているのであれば、たとえ自分に他人の肩を眺める以外に何もすることがないとしても、そこに留まり、そして留まるように自ら望むことが求められているのです。

私はインターンとして働いているうちに、自分がはたしてどれだけ働いたのか次第にわからなくなりました。

結局、始まって半年が経たないうちに私は他の職を探し始めました。もはや自分が働き続けることができないことがわかったからです。

第二の犠牲者:気付いた時には薬物依存・・・

投資銀行で毎日激務に追われるようになると、当然極度の慢性的な寝不足に陥り、それによって仕事のパフォーマンスも下がってしまいます。

そうなると、ほんのわずかな睡眠をとるために、トイレの個室のような場所で壁にもたれかかって20分ほど寝るようになります。

私の友人女性の得意技は、デスクに大量の本や書類を積み上げ、頭の片側を手で支えて、顔の前に髪を長くたらして居眠りする、というものでした。こうしていれば、見る人にはとても彼女が寝ているようには見えないのです。

そして、最終的に睡眠不足の状態でも起きていられるような薬に手を出すことになります。

特にアメリカ人がよく使うのは、アデロールやリタリン、モダフィニルといった薬です。アデロールとリタリンはADHD(注意欠陥・多動性障害)のための薬で、モダフィニルは睡眠障害の患者が眠気を抑制するための薬です。

最初の二つの場合は処方箋が必要なので処方箋を持っている友人を介して手に入れますが、モダフィニルの場合にはウェブサイトで探して東アジアから輸入するのが一般的です。

私は忙しい時期、週に4、5回モダフィニルを服用していました。モダフィニルを使うと、コーヒーを一杯飲んだかのような気分なのですが、コーヒーのように神経過敏に陥ることはなく、極めてしっかりと集中した状態でいられるのです。

精神的疲労に伴い、自分の能力が落ち込んでいくのは感じるのですが、通常それに付随するはずの疲労というものがまるでないのです。

ただ、以前と比べて他人と口論することがずっと多くなり、ガールフレンドとも何度か喧嘩をした一方で、自分のするあらゆることに対して以前では考えられないほど守りの姿勢をとるようになってしまいました。。。

第三の犠牲者:砕け散るブラックベリー

ある夜、私は勤務先の上司に「すみません。今日は妻の50歳の誕生日なもので1時間だけ夕食をとりに席を外させてください。これがレストランの名前で、私たちのテーブルの位置はここです。どうしてもいかなければならないのです。すぐに戻ってきますから。」と言って夕食のためにオフィスを離れたのです。

そして、家族と束の間の夕食を楽しんでいると、私のブラックベリーに怒りのメールが届き始めました。「おい、どこにいるんだ?今すぐオフィスに戻れ!」と。

私は急いでオフィスに戻りましたが、激怒した上司は私が部屋に入った途端自分のブラックベリーを投げつけてきました。ブラックベリーは私が立っていた横の壁に激しくぶつかり、粉々に砕けました。

オフィスにいた中堅社員の何人かは驚きのあまりその場から動けなくなった私を部屋の隅に連れて行って言いました。

「彼はあまり機嫌がよくないようだ。君はもう少しうまくやるべきだったな。もっと使えるヤツにならないといけない。」

こういう環境で成功するのは、何より機嫌が悪く、どんな仕事も積極的に引き受け、そして、いつどこにいても仕事のために動ける人間なのです

終わりに

いかがでしたでしょうか。いくら破格な給料がもらえるとしても、こういった厳しい労働環境で、海外では薬に手を出してまで…という方もいたりするようです。

これは極端な例かもしれませんが、今回の事件をきっかけとして、投資銀行IBDの労働環境が少しでも改善されることを願ってやみません。
(ライター:IL)

原文:Pushed to the limit as a banking intern

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