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マッキンゼーではトコトン仕事をする姿勢を身につけた|DeNA取締役ファウンダー 南場智子氏インタビューvol.1    

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はじめに

ディー・エヌ・エーを創業され、日本を代表するIT企業にまで成長させてこられた南場智子さん。新卒でマッキンゼーに入社され、ハーバードMBA取得後、日本人パートナーになるという一見華やかな経歴をお持ちですが、その裏側には、絶え間ない努力と成長の軌跡がありました。第1回目は、南場さんにご自身のキャリアについて振り返って頂きました。聞き手は、外資就活ドットコムを運営する株式会社ハウテレビジョン代表の音成洋介です。


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女性が活躍したかったら、外資か役人しかない時代だった

—1986年に就活をされたとのことですが、バブル期のちょっと前で日系企業が全盛期のころに、どうしてマッキンゼーを選んだのですか?またはどんな経緯があったのでしょうか?

南場 初めは特にコンサルティングが何か分かりませんでした。たまたま先輩に誘われて受けに行ったんです。そしたらすごくかっこよく見えて…。ただそれだけの話でした。実際に受けたのも、マッキンゼーとボストン コンサルティング グループだけです。その二つが早くに選考があったので、その二つ以外は受けずに決めました。

—周りの方は日系を受ける方が多かったのではないですか?

南場 そうですね。私の場合は、マッキンゼーにいた先輩が「絶対に受けに来い」と言ってくれたから受けに行きました。本当にただそれだけですね。男女差が全く無く、がむしゃらに仕事をさせてもらえそうだと感じました。

—当時マッキンゼーに入るような女性は少なかったのではないでしょうか?

南場 先輩の代は男女雇用機会均等法等の法律の施行前でしたので、女性がバリバリ働こうと思ったら、外資系くらいしか行くところがありませんでした。日系企業の多くが、総合職、一般職と分けており、総合職の多くを男性が占めていた。よって役人になるか、外資に行くかしか選択肢がありませんでした。

ですから、バリバリ活躍したいと言う理由でマッキンゼーを受ける女性も多かったと思います。そういう状況もあって、数年前からマッキンゼーの倍率が高かった。その中でも目立つ女性が多く、彼女たちがすごく輝いていました。あまり女性だったからという苦労をした事はないです。

—当時は、どういった面が評価されたと思いますか?

南場 私は面接が得意で、今まで面接で落ちたことがないんです。すごく賢いふりをするのが得意なのだと思います。それにみんなだまされたのかもしれません笑

ハーバードMBAで骨休め?!

—マッキンゼーで働く中でどうしてハーバードビジネススクールに行こうと思ったのですか?

南場 コンサルタントとしての仕事が思うように出来なかったので、逃げるようにハーバードへ行きました。今思えば、アウトプットが出せない理由として、すごく非効率だったことが挙げられます。ビジネスの基本を全く理解していませんでした。それで焦ってしまい、仕事に落ち着いて取り組むことが出来ていなかったんです。

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—アメリカのビジネススクールは課題が膨大で大変だと聞きますが、いかがでしたか。

南場 主席での卒業を目指そうと思うと大変かもしれませんが、私は元々、つらい日々から逃げるように骨休めの目的で行っていましたし、落っこちなければいいと思っていたので、大変と思うほど真面目に勉強していなかったというのが実際のところです。

—当時卒業したらどこに行こうと 考えていましたか?

南場
当時のマッキンゼー・ジャパンには留学制度が無かったので、一旦会社を辞めて留学しました。それで「卒業したらどうしようかを考えなければ」と思っていたら、ビジネススクールがあっという間に終わってしまった。

そうした中で、みんなが就活を始めていたこともあり、流されるように投資銀行や、マッキンゼーのニューヨーク支社などを受けていました。

—しかし、またマッキンゼーに戻ったんですよね?

南場 そうです。ただ、ニューヨークではなくてマッキンゼー・ジャパンに戻りました。そこは自分でも驚きました。やっぱり日本に帰りたくなって…。やはり日本が好きなんです。

—でも優秀な方だとゴールドマン・サックスやマッキンゼーでもニューヨークで活躍したいという気持ちもあるかと思いますが、さすがにそこまで頑張ろうとは思わなかったのですか?

南場 母親がその時ちょうど病気になったということもあり、日本に帰ることにしました。ゴールドマン・サックス含めてファースト・ボストンもニューヨークだし、モルガン・スタンレーもニューヨークと、内定先はみんなアメリカで仕事をする企業でした。あと、一つ別の会社から内定もらいましたが、それは北欧でした。

いずれにしても日本に帰るのを意識しないで受けていたら、海外で働くという結果になってしまいました。急に日本に帰りたいと思っても、行けるところが無く、結局自分から「マッキンゼー・ジャパンに戻りたい」と電話しました。そうしたら、当時のパートナーがすごく喜んでくれました。

そして、またマッキンゼー・ジャパンで働くことになりました。

マッキンゼーでの経験が起業に役立つことはあまり無かったが、全力で仕事をする姿勢は身についた

—実際に戻った後は、順調に出世されパートナーになるわけですが、ここでいきなりブレークスルーしたのは何故でしょうか?

南場 戻って最初のプロジェクトが留学前と同様に、上手くいかず、辞めようと思っていました。そして転職活動を始めたちょうどそのときに、すごくいいプロジェクトにアサインされたのです。そこで上司に転職の話をしたら、「えっ」と驚かれて、「転職は止めないからこのプロジェクトだけは協力してくれ」と言われました。

結局、転職先の企業を断り、このプロジェクトに取り組むことになりました。せめて最後のプロジェクトくらいはと、これが最後の恩返しと思って働きました。

そうしたらこれがうまくいったんです。どうして上手くいったのかと言うと、もう辞めようと思っていたので、自分の出来、不出来に意識が全くいかなかった。そして自分が本当に役に立てているのかどうかなど、全く気にならなくなったんです。出来ないことをさらけ出し、皆に助けてもらいながら、仕事を進めることだけに集中出来た。

それで上手くいくようになりました。きっかけをつかめたことで、以降はとんとん拍子で仕事が楽しくなりました。

—実際にマッキンゼーでパートナーの地位までたどり着ける方は僅かだと思うのですが、プロフェッショナルファームで活躍できる人の特徴的な資質とは何でしょうか

南場 「ストレスに強い人」「寝なくていい人」でしょうか笑 あと、少なくとも当時は「論理的」でないとだめでしたね。コンサルタントとは違ってDeNAを始めてからは、実業はそういう人ばかりでもうまくいかないことが分かりました。またコンサルタントは狭い世界だと感じることもあります。

—「コンサルタントとして働く中で仕事が楽しくなっていった」とおっしゃっていましたが、それでも起業に至った理由とは何ですか?

南場 長い間コンサルタントとして、さまざまな企業にアドバイスをしていたのですが、96年度からインターネット関係を担当していました。そうした中で新規事業の提案を通して、新しいビジネスに触れることができたんですね。そこで自ら関わったビジネスモデルに最後まで携わりたいと思ったのです。

あくまでアドバイザーではなく、「doer(実行者)」になりたい。そういう感情も蓄積していたんでしょう。ただ、起業するといったとき、周囲は全員反対でした。賛成してくれる人は一人もいませんでした。それに当時は、マッキンゼーに入って、その後起業する人もいなかったのではないでしょうか。

— 起業をするうえで、マッキンゼーでの経験で役に立ったことは何でしょうか?

南場 マッキンゼーはビジネスを「doer」でやる事を教えません。よくコンサルは人脈が出来ると言いますが、実は人脈を使って仕事をすることは出来ません。黒子に徹する必要があるので、他のクライアントとの関係を話すことは出来ないのです。

実際のビジネスではロジックよりも情熱が大事。それより非常に重要なのは、胆力です。恐い意思決定の連続なので、間違ってしまうかもしれない。自分だけでなく、仲間も路頭に迷わすことになるかもしれない、自分の物ではない出資者のお金を燃やしてしまうかもしれない…そうした状況の中で意思決定を毎日続けていくというキモの座り方は大事。

こういった面をコンサルでは学ぶ機会がまったくありませんでした。なので役に立ったことはあまりありません。

ただマッキンゼーにいて良かったと思うのは、とことん仕事をするという姿勢が身についたことです。例えば次の日の朝9時のプレゼンのために、午前3時にもっと良く出来る点を思いついたら、眠らずに修正しようとします。そういった場合、マッキンゼーでは修正せずに寝ると言う選択肢はありません。

もちろん徹夜ばかりするのがいいわけではないのですが、飽くなき追求心や労を惜しまない姿勢、そうした点は叩きこまれました。これは良かったと思います。

(続きます)
ディー・エヌ・エーがこれまで成長してこれた理由|DeNA取締役ファウンダー南場智子氏インタビューvol.2

新潟県生まれ。1986年マッキンゼー・アンド・カンパニー・インク・ジャパン入社。90年ハーバード大学MBA(経営学修士)取得、同年マッキンゼー復帰。96年日本女性としては歴代3人目となる共同経営者(パートナー)へ就任。
99年ディー・エヌ・エー設立、代表取締役社長就任。現 株式会社ディー・エヌ・エー取締役ファウンダー

↑↑↑南場氏の自叙伝が発売になりました!DeNA創業の経緯から、どうやって会社を大きくしていったかなど、とても赤裸々に語られています。ビジネス書としても参考になりますが、実際にあった物語としてもとても面白い。外資就活ドットコム編集部おすすめの一冊です(^^)

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